【JCMA マジカルアーツフォーラム 2015  参加レポ】

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■開催趣旨(抜粋)

 

2015年以降のマジック界の動向を予測し,その対応について検討することで,アマチュア・マジシャンはマジックをより一層楽しめるようにする。プロマジシャンは,マジック界の中で成功出来るようにする。

 

 

■登壇者

藤山新太郎 / ヒロ・サカイ / 村山淳 / 友友 / 綿田敏孝 / 


■観覧者

視認で約30名

 

以下,印象に残った話題2つの紹介&私的感想

※録音はないので逐語録ではない。

※書き手の編集・解釈も含む。

 

-話題1-

「考える心」と「感じる心」


マジックは脳で楽しむ。芝居は心で楽しむ。–ヒロ・サカイ氏談

⇒そこから「マジシャンも芝居を勉強してはどうか?」との同氏提言。

「できる!マジック(ヒロ・サカイ氏DVD)」は場面(シーン)を意識した良作。–村山氏談


<以下,私的感想>

かつて極端な思考実験をしたことがある。

①「100人刺した殺人鬼」が「天才マジシャン」だとしたら,一般人はその演技を見たいと思うか?

②自動演奏ピアノのごとく精確なスライハンドをこなす「人型ロボット」がいたとして,それを見たいと思うか。


 察するに,両例ともに「脳(mind)で楽しむ余地(=不思議感覚)」はあっても,「心(heart)で楽しむ余地(=楽しいという情動)」が乏しい。

つまり,殺人鬼マジシャンではおそらく「嫌悪感」が先行するし,無機質なロボットでは「無味乾燥」で心惹かれない。


その意味で,いずれも実演に堪えない。


①②の例は極端だが,自分も「同じ杓子定規」の遠い延長上で,客から『不思議さとは別の「感情的評価」』を受けている。


そうした中で,この提言は「客の心(heart)をつかむ演技をどれだけ意識しているか?」という観点が示されたように思う。


「理性は感情の奴隷である。」by デビット・ヒューム


-話題2-

マジシャンのマーケティング


私はかかってくる電話だけで仕事をしてきた。–藤山氏談

⇒そこから「自分にしか出来ないこと」を極めれば仕事はあるとの同氏提言。

※マジシャンの「マーケティング」や「メディア戦略」に絡んでの発言。


<以下,私的感想>

なんだか羨ましい話。

かのドラッカーは「マーケティングの目的は販売を不要にすること」と述べている。

すなわち,売り手がプッシュしなくても自然に「商品が売れてしまう状態」が理想だという意。


聞くところ,藤山先生はその理想に近い。


そして世間一般の知名度が低くとも,「それなりの生活が成り立つ」という事実は,ロールモデルになりそう。



【「自分にしか出来ないこと」への注力について】
よく言う「多芸は無芸」「何でも来いに名人なし」なんていう戒めが頭をよぎる。

同じ「球技」でもサッカーと野球が別技術であるように,一口に「マジック」といっても細分化してみれば,カード,ボール,コインetc...それぞれ奥が深い。

何かホントに極めるなら,あれこれ手を出すほどの時間(寿命)は人間にない。


そうして,あらためて考えると「演目を古典手妻にしぼる」のは,すんごい覚悟。
もしも西洋マジックに気移りしたり,伸び悩んだりしたら辛そう・・・



<総括>

文化の継承・発展,業界の飛躍という観点をもつ貴重な機会。マジックがライフワーク化してる方は行って損なし。


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